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All things must pass

My brain is much smaller than yours, but can work purely.

博士課程一問一答

博士課程Advent Calendar 2014(http://www.adventar.org/calendars/548) 21日目のエントリーです。前日までのみなさんの一問一答をベースに適宜変更しています。
 
Q0. 筆者について
 
現在:UC系列大学のVisiting Scholar / 学振PD / 某私立大訪問研究員
以前:国立大学士 -> 同大修士 -> 同大博士(退学) -> 私立大博士
 
学部は情報工学科でマイクロアーキテクチャの研究をかじり、修士時代は音声信号処理の研究 、博士からは生体信号処理や神経工学の研究をしています。
 
Q1. 博士課程ってなんですか
 
Yahoo!でググれ
 
Q2. なんで博士課程に進学したんですか
 
  • 表の理由
    私の研究分野は産業応用できるレベルまで成熟しておらず、扱っている企業も少なかったため、研究分野を盛り上げて研究開発拠点や市場を拡大させたかったから。
  • 裏の理由
    単純に研究を楽しいと感じたから。学会で色んな所に行けるから。研究室OB/OGに会って格好良いと思ったから。落ちぶれていた私を助けてくれた先生に恩を返したかったから。元々は企業の開発職志望だったが、利益追求型の仕事は向いていないと思い就活をやめました*1

Q3. 在学時の金銭問題に関して一言
 
D1の時は G-COEのRAに、D3からは学振DC2に助けられたけど、D2の時は奨学金と貯金で生活していました。G-COEの給料で親の扶養から外れてしまったけど、翌年は収入ゼロだったので役所に掛け合ったらまた扶養に入れた。諦めないことが大切である。
 
Q4. 学振について
 
D3から特別研究員DC2として採用されました。論文誌2本、国際会議5件、国内学会5件、受賞2回くらいだったと思います。お察しの通り2回落ちて、3回目でようやく採用されました。学位取得後にPDに切り替えて海外に出られたので結果オーライである。
 
Q5. 博士学位審査の思い出
 
D3の12月に1回目の審査 -> 投稿した論文の結果が来ず敢え無く在学延長 -> ようやく採録決定通知が来たので6月に2回目の審査をして無事修了。2回の審査の間にちょっとした騒動*2が勃発し業界に激震が走ったこともあり、博士論文については結構厳しく審査して頂けた気がします。 
 
Q6. インターンについて
 
D1の時にG-COEの海外インターン制度を使って現在所属しているUC系列大学に4ヶ月間だけ留学しました。帰国直前に「学位取ったらまた来るから」とボスに告げ、交流を続けた結果現在に至る。海外研究者と共同研究をすると、日本の学会や和文誌で結果を発表するという選択肢は消え去るので自分を追い込みたい人にはおすすめ。
 
Q7. 楽しいこと3つ
 
1. 新しい研究テーマをひらめいた時の高揚感を味わうこと
2. 良い結果が得られた時の高揚感を味わうこと
3. 自分の論文のダウンロード数や引用数を毎日チェックして高揚感を味わうこと
 
Q8. つらいこと3つ
 
1. 後輩に年齢でいじられる
2. 学生カード以外のクレジットカードの審査に通らない
3. 生きるということはそもそも辛い事なのではなかろうか
 
Q9. 現時点で後悔していること
 
あんまりない。もっと勉強しておけば良かったと思うけど、それは挽回できると信じている。D2病*3を患い在学延長することになったけど後悔はしていない。
 
Q10. 博士課程に向いている人
 
次のうち3つ以上当てはまる人は今すぐ博士進学のための願書を用意してください。
 - コロコロコミックよりコミックボンボンが好きだ(好きだった)
 - 「スター・ウォーズ エピソード7」とか死ぬ程どうでも良い
 - 就活で「社会に貢献したい」とか言う人は偽善者である、と思ってしまう
 - 認知的不協和*4かもしれないけど生活の安定より仕事の充実感や達成感が大切だ

*1:興味の問題であって企業の研究開発を下に見ている訳ではありません。悪しからず。

*2:例のST○Pの件である。

*3:実力以上のトップジャーナルやトップカンファレンスに挑戦したくなる病気。

*4:参照:下條信輔「サブリミナル・マインド:潜在的人間観のゆくえ」中公新書